未熟者
ほのかに赤く
火照っているのね、
この未熟者。
あたしは
期を待たずに
機を踏み出す。
先に着いては
置いて行かれるの。
甘さも
旨さも
出る前に
渋みも
エグ味も
出ようとする
完熟すら
腐敗直前すら
待たずに
勇んで足を鳴らす。
その身は更に
赤く重ねる
空は青さを捨てて
灰色を身に纏う。
理想とは程遠く
その理想を未だ観たこともない。
この未熟者は
熟女を理想とはしていない。
身体から発する
フェロモンも色気もいらない。
ただ色素として
あたしは赤く染まりたいの。
泥に塗れろ、赤木。
あたしは、
泥の中でも大丈夫。
タニシ小僧なの。
泥の中でも鮫なの。
まもなく
赤く染まるだろう、
干潟よかよかよか公園。
ムツゴロウは
赤い夢を見た。
秋に燃える
シチメンソウ!!
by kojiki-tsukapi | 2016-10-27 21:40 | Comments(0)